夜も更けた一室のベッドで公人を巡る激しい戦いが今日も行われていた。
理奈「ところでさ〜、ちょっと質問があるんだけど」
夏海はガバッ、と起き上がるとテーブルに肘をついて見つめているリンを睨み付ける。
夏海「ちょっと、アンタ何時の間に居座りこんでるのよ!」
そんなやり取りの間も公人に対するクーの攻撃は止まらない。
理奈「最近SSってモノに興味が出てね〜。貴方達の赤裸々な痴態を文章にしてるんだけど、
ちょっとした疑問が湧いて生態観察に来たのよ」
夏海「なっ、アンタ何勝手な事してんのよ! 肖像権の侵害だわっ!」
理奈「気にしないで頂戴、今時プライバシーなんて紙屑同然なんだから」
全然かみ合わない会話。それに参加しようにもクーの攻撃は熾烈を極め、気を抜くと
貞操を奪われる危険すらある。もっとも参加なんてしたくないが。
夏海「プライバシー云々という発言は否定するけど、どんな疑問よ」
リンを追い出そうと話を切り上げさせようとする夏海。
理奈「クーって素直? クール? デレデレしてる?」
微妙な空気が流れる室内。クーはそんなのお構いなしで抱きつきキスをくり返す。
夏海はクーの身体を後ろから引っ張り起き上がらせる。
空 「夏海、もう少しで公人さんが陥落しそうなんですから邪魔しないで下さい」
夏海「クー、アンタって素直なの?」
空 「はい、先日から素直になりました。しかし、公人さんに奉仕したいのを邪魔され
我慢する事は多いですが」
夏海「それじゃ次の質問ね。クーはクール?」
空 「いえ、私は公人さんに対する熱い情熱で燃え盛っていますのでクールではありません」
理奈「多分ここはツッコムところね。感情表現が普通より乏しくあまり感情を表に出さない
からクールに近いと思うわ」
夏海「それにクーって基本的にボケというか天然だし。場の空気読まないし素直クールの
条件は結構満たしてると思うわね〜」
否定意見を言おうとするクーをリンが止める。
理奈「それじゃ最後の質問。クーはデレデレ?」
空 「はい、公人さんの事を思うだけでも身体が熱くなり、身体の放熱処理…」
まだ続けようとするクーの口に赤い×マークの書かれたシールを貼り付ける夏海。
夏海「あ〜、わけ分かんないから。クーの場合はデレデレしてるというよりベタベタしてる
って感じじゃないの? デレデレって言うとパッシブなイメージが強い気がするけど
ベタベタだとアクティブっぽくない? クーはどちらかと言えば攻めでしょ?」
公人「で、実際問題としてリンは何を言いたいんだ?」
理奈「保守よ」