空「さすがは夏海。勉強になります」
素直にレクチャーだと勘違いしてるクー。
夏海「次文句言ったらこんなモノじゃ済ませないからね」
仕方なく要求通りに洗って貰う事にした。夏海が腕を動かす度にバスタオルの中の胸が揺れ、目の行き場を失う。仕方なく視線を彷徨わせていると夏海の太股に目が……
マズイって! 見えそうで見えないというチラリズムに取り込まれそうになる。
空「ふむ、そういう何気ない誘惑の方法も効果的のようですね」
って、クーも冷静に分析してるし!
夏海「むぅ、やっぱり無言でいられても嫌な感じねぇ。前言撤回、喋ってよし」
公人「すまん、俺が限界だ。早く開放してくれ……」
空「いえ、まだです。しっかりと綺麗にして貰って下さい」
夏海「クーの頼みじゃ断れないわね。さ、反対の腕出して」
公人「開放して頂きありがとうございました」
心の底から感謝の意を述べる。それに対して夏海の冷たい視線。
夏海「さぁ、私の身体を磨かせてあげるわ。感謝しなさい」
貴様は一体どこの女王様だ……
空「背中だけでも洗って頂ける約束でしたよね?」
夏海「クーめ、余計な事を…… まぁいいわ、丁寧にじっくりと時間を掛けてね〜」
そう言うと背中を向け、挑発するようにゆっくりとバスタオルを外す。
くっ、ここで負ける訳にはいかない。今まで受けた気持ちい…… もとい、恥ずかしい虐待の屈辱を晴らすチャンスは今しかない。
しかし、まともに目を向けたら夏海の思う壷だ。実際、抜群のプロポーションだし、背中を見てるだけでヤバイ。
夏海「公人く〜ん、まだぁ〜〜?」
公人「変な声色使うな」
手渡されたタオルに付いた泡を指に取り、軽く背中をなぞってやる。
夏海「っつ! まっ、公人。いい度胸ね……」
空「ふむ。あの反応、これは使えそうですね……」
もしかして自爆したか?
公人「すまん、今のギャグ。なかった事にしよう。クーも分かった?」
空「後は実践のみです」
夏海「次の機会を楽しみにしてなさい。おねぇさんを怒らせるとどうなるか教えてあげる」
出来るだけ夏海の背中を見ないよう、力を入れ過ぎないように気を付けながら洗う。
公人「はい、終了。後は自分で洗ってくれ」
夏海「え〜、もう終わり〜〜?」
物凄く不満そうな声。だが断る。
公人「はいはい、さくっとクーに変わって」
くるりと正面を向く夏海。勿論タオルは巻いていない。
軽くパニくってる隙に引き寄せられ、顔を胸に埋められ頭にキスされる。
混乱が頂点に達して何をすればいいのか分からなくなったが、何とか強引に引き剥がす。
夏海「ちょっと痛いって」
公人「…………夏海、マジでヤバイからやめてくれ」
夏海「はぁ〜〜い」
やる気なさげに返事をしながらクーの方に向かう。クーもぶつぶつ何か言ってるし。
空「……かなり使えそうですが、私にはあそこまでの破壊力があるのかどうかが」
ぃゃ、クーは充分破壊力あるからやめてくれ……
空「では、背中から洗いますね」
公人「クーだと安心して洗って貰えるよなぁ……」
しまった、気持ちよくてつい本音が漏れてしまった。
地底から響くような怨嗟の声が聞こえてくる。
夏海「ま〜さ〜と〜く〜ん? 夏海おねぇさまに対して何か言いたい事があるのかな〜?」
公人「イエ、ゼンゼンアリマセン」
空「はい、続いて髪を洗いますので目に入らないように気を付けて下さいね」
マイペースに手を進めるクー。やはり侮れない。
沈黙したままで洗い続ける。かといって重苦しさはなく安心できるような沈黙。
夏海「むぅ、二人だけで雰囲気出しててずるい……」
夏海がこの萌えに興味を持ったようです。