入居祝いを兼ねたパジャマパーティ?が終わる頃には時刻は0時を回っていた。
夏海「クー、大丈夫?」
空「はい…… 公人さんといられるのですから我慢します……」
公人「眠そうだし無理せず寝た方がいいよ」
夏海「はいはい、クーはベッドに上がって」
無理矢理クーの背中を押してベッドに座らせる夏海。
空「まだ寝たくないです。もっと話を……」
夏海「公人」
公人「ん?」
手を引っ張られベッドに座らせられる。かなり不安だ……
夏海「横になって腕を広げて、クーに腕枕してあげなさい。それなら寝るでしょ?」
空「それなら喜んで……」
本当に辛そうなクーを見て、これくらいは仕方がないと自分に言い聞かせる。
公人「クー、おいで」
空「失礼します……」
ゆっくりと横になると腕を枕にして呟く。
空「今日は本当に楽しかったです。こんな毎日が続けば私は……」
そのまま言葉を続ける事が出来ず眠りにつく。
夏海「最後くらいは格好いいところを見せるのね〜」
意地の悪い笑いを浮かべ部屋の電気を消す夏海。
夏海「私の為の腕枕〜〜」
公人「……はいはい」
腕に頭を乗せて軽く抱きつく。そのまま言葉を発しないが起きているのは気配で分かる。
夏海「…………公人、色々と厄介事を押し付けて悪いと思うけど我慢してね。唯一つだけ覚えていれば後は忘れていいから。私達にとって公人は特別なの」
長いようで短い沈黙。
夏海「起きてるんでしょ、それくらい分かるんだから」
公人「あぁ…… 起きてる」
夏海「ならいいわ。おやすみなさい、私の大好きな公人……」